【fate槍弓】永遠にここで君を待つ07

タイトル:【fate槍弓】永遠にここで君を待つ07
内容:FGOで『槍ニキが来たら槍弓小説書きます』と呟いたら、次の日に槍ニキが来た記念に、真冬のホラー体験をプレゼント。
ややグロテスクな表現、ホラー要素が含まれます。
今回、特にグロテスクな表現が含まれますので、ご注意ください。
読み飛ばしても問題ないようにしてあります。

つづきからお読みください。


◆◆◆

不思議な力のある石を集め、中庭にある月読堂の封じを解き、そこから古い井戸の中へと降りた。
神官の部屋で見つけた資料には、月の井戸と呼ばれる井戸の下に『裂キ縄ノ儀』が行われる縄殿があるとあった。
神子の血を吸った御縄は、神官たちよってその先の禊ぎの道を運ばれ、当主の手によって黄泉の門へと掛けられて封じが行われる。
クーの予想が正しければ、エミヤはそこにいるはずだ。
自分が殺された場所。自分が穢され怨霊と化した場所。そこで今でも苦しんでいる。来ない者を待ち続けている。
エミヤをそこから解放してやりたかった。
クーは、握りしめた右手を開き、中にある4つの石を確認した。
それは道中で見つけた、護り石という不思議な力のある石だ。
その石で霊を囲むと、クーでも触れるようになるのだ。
霊たちに纏わりつく黒い瘴気を引っ掴んで剥がし、核となっている物を壊すと、そのまま浄化され成仏する。
エミヤを傷つける気はなかったが、この方法しかエミヤを救う手立てがない。
こんな冷たく湿った場所はエミヤには合わない。どうせなら暖かい、出来ることならばエミヤが想い人と会ったという、桜の大木の下にでも連れて行ってやりたかった。
石を片手に、クーは地底湖に架かった古い橋を渡った。
この先に、エミヤが殺された縄殿がある。
クーは意を決して、石造りの重たい扉を押し開けた。

そこは地獄だった。
赤、赤、赤。
中央に置かれた円い巨大な石臼の上には、大量の血痕が残っていて、その大半が石の中に入り込み、石自体が血を流しているかのような錯覚を起こさせている。
石臼の周囲には持ちの手の付いた木の杭が5本ある。
杭には紐で擦れたような跡が付いていて、どのような使用方法で使われていたか明白だった。
首と両手足首に縄を掛けられた神子が中央の石の上に寝て、神子から伸びた5本の縄をそれぞれの杭に巻く。
そして5人の神官が同時に、同じ力で徐々に縄を巻き取って、神子を裂いていくのだ。
どこか1ヵ所だけが裂けてしまわないように。
残さず綺麗に裂いて神子を殺せるように。
そうして裂いた神子の流した血で染まった縄を、恭しく扱う。
一体これまで何人の神子がここで殺されたのだろう。
それを考えると吐き気がした。
本当に反吐の出る儀式だ。
クーはなるべくその石臼を見ないようにして、奥の扉へと進んだ。
クーの目的地はここではない。
不快な場所に留まる理由はなかった。


08へつづく。
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