旦で25題③(11~15)

久しぶりの鰤『旦で25題』の更新です(汗)。
こちらのお題は旦の輪さまからお借りしました。

総じてBLEACHの日番谷冬獅郎×黒崎一護です。
嫌いな方はスルーされることをオススメいたします。

では続きからどうぞ。

11.黒い日輪
一護が堕ちたという知らせが冬獅郎の元に届いたのは、冬獅郎が尸魂界の隊首室で執務をこなしている最中の事だった。
破面の連中が一護の真血としての力を欲しているのは分かっていた。それほどに一護のあの力は巨大で強力だった。
それに、一護の精神力は並大抵ではなく、その心の強さをも破面の連中は狙っていたのだ。
心の強さは真血の力を最も効率よく高めるものだったから。
闇に堕ちた一護と、一護の抹殺命令に従った冬獅郎が再び出逢ったのは、綺麗な赤い満月の下だった。
「冬獅郎、久しぶり。」
一護は笑っていた。いや、正確には『嗤っていた』のだろう。
冬獅郎は知らず知らずのうちに、手に持った己の斬魄刀を握り締めた。背筋が酷く冷たい。
一護の表情には嘗ての温かさは無く、そこには深く底の見えない暗い穴が有るようだった。
嘗て太陽の子だった彼は、今は中心に暗い底の無い闇を抱えた黒い日輪へとその姿を変えてしまっていた。
彼は黒く澄んでいた。(今は暗く濁っている。)
彼が戦う姿はそれは綺麗で、(身の丈ほどある刀を振るいながら、血の中で狂ったように嗤ってはいなかった。)
彼の微笑む顔は太陽と言われ、(道化のような寒々しい貌ではなく。)
未来を語る希望に満ちた声は鈴のように心地よかった。(未来の絶望を語る屍のような声ではなかった。)
「やっと逢えた。ずっと、ずっと待ってたんだ。冬獅郎はいつも来てはくれなかったから。」
闇を内包した太陽が嗤う。
「ああ、だから迎えに来た、一護。」
月を写した白の子は彼の陥落に悲しみの泪を流す。
「一緒に還ろう?」
この日、一人の死神が死に、一人の少年が姿を消した。
未来は来ない。彼らにはもう、二度と訪れはしない。




『5、君を連れていく』、『9、月も泣くよな夜だから』の続編。
一護はダークサイドに堕ちちゃったよ編(汗)。
幾ら待っても訪れない幸せに一護の心が悲鳴を上げて壊れてしまった後、それに気が付いた冬獅郎が一護と共に死んでしまったという感じです。(ここで補足すんな。)
死にネタ・・・ですね(汗)。
最後の『一緒に還(かえ)ろう?』はどちらが言ったかは決めておりません。



12.欺きの大地
その子どもは、俺の言うことを素直に信じる。
覚束ない足取りで、とてとてと、俺の後ろを付いて歩き、そして太陽のような笑顔を俺に見せる。
「一護、おまえ、俺に付いて来ててそんなに面白いか?」
「うん!面白いよ!」
だって冬獅郎お兄ちゃんだもん!
そう言って、俺よりも遙かに年下の少年は笑った。
「そうか。・・・一護は、本当に俺が好きだなぁ。」
ふざけ半分で言った俺の言葉に、少年は少しの疑いもせずに
「うん!おれ、冬獅郎お兄ちゃん大好き!!」
と言った。
その言葉に、俺は『近所の優しいお兄ちゃん』の仮面の裏で小さくほくそ笑んだ。
ああ、神よ!
貴方の大切な子どもは、こんな俺のことが好きだという。
俺は貴方のことなど信じてはいないけれど、これだけは言いたい。
この子どもは必ず攫っていくよ?
欺瞞に満ちた、欺きの大地に咲く、この太陽の花を。




近所のお兄ちゃん(実は悪い人)な冬獅郎×その冬獅郎を大好きな少年一護のパラレル。
この一護ちゃんは、将来、冬獅郎に色々(笑)なことを教え込まれ(もちろん手取り腰取り)、調教されてしまうんですよ。
うっわっ萌え(笑)!!!!
旦で一護調教とかだれか書いてくれないかなぁ。←おぃ。



13.夜を纏って
今宵も空から禍々しいほどに澄み渡った赫い月が悠々と街を見下ろしている。
その月の下、街灯の消えた公園で一護は隣に座った冬獅郎に話しかけた。
「冬獅郎、本当に良いのか・・・?」
「ああ。後悔も未練も、俺には無い。」
「・・・俺は『古(いにしえ)の夜を纏(まと)う民』(ドラキュラ)だ。その血を受け入れ『伴侶の契り』を交わすことがどういう事だか、理解してるのか?」
「一生太陽の下を歩けず、人の生き血を吸う化け物になるって言うんだろう。分かっているさ。」
「・・・二度と戻ることは出来ないんだぞ?『古の夜を纏う民』になるということは世界の調和から外れる事だ。死体は土に返れず、神に見放され、明光(ひかり)の祝福を得ることは出来ない・・・。」
「でも、一護が一緒だろう?」
一護はその金の瞳に苦しそうな色を湛え、冬獅郎をじっと見つめた。
「冬獅郎・・・。」
冬獅郎は穏やかに微笑んでいるだけだ。そこに悲しみや後悔の色は無い。
「俺は、・・・出来る事なら、冬獅郎には太陽の下で生きていて欲しかったよ。」
俺はもう陽の下には行けないから。
耐えるような表情をした一護は、鋭く尖った己の牙で自らの手首を穿ち、そこから溢れた血を口腔に含むと目の前で目を閉じ鎮座している愛しい人へと口付けた。
そして、血の契約を交わし、再び目を開けた冬獅郎の瞳は、元の美しく澄んでいた紺碧から夜を纏って翳(かげ)った黄金の色へと変わっていた。




鰤239の吸血鬼表紙からの妄想で出来たもの(笑)。
『10、○年目の恋』と同じ話の流れだ∑(T□T)ガーン。
もっと精進いたします。しくしく。



14.たえる
「たーいっちょう♪」
「冬獅郎♪」
執務室に入るといきなり乱菊と一護に抱きつかれた。
幾ら力があると言ってもそこは矢張り小柄な冬獅郎、二人の重さに耐えかねて無様にべしゃりと床とキスをしてしまった。
「・・・っつ!!??お゛、おも゛っ・・・(怒)!!」
何がなにやらさっぱり分からず、とにかく自分の上の二人を降ろすのが先決、と足掻きながら冬獅郎は、はたとその光景を瞳に捉えて、ぴしりとその動きを止めてしまった。
冬獅郎の目の前には、大量に散らばった書類と、それに紛れて少しとは言い難い量の空の酒瓶。
部屋に漂う空気は酒気を帯びている。
そして、冬獅郎の上には、未だにきゃっきゃとはしゃいでいる、矢鱈とハイテンションの二人。
どう見ても『酒盛り』をしていたとしか思えない。
「・・・っつ!!・・・お、大人になれ、俺!!」
平日の真昼間から酒盛りをするような部下と、そんな部下に誘われたのか酔っ払いと化した愛しい人。
こんな時間から酒を飲むなとか、その酒は何処から出したんだとか、今日が締め切りの書類はどうしたんだ松本とか、なんでお前が此処にいるんだ一護とか、なんで一護の服が乱れているんだとか、明らかに他に人がいた形跡があるのはどういうことなんだとか、そいつらは誰でどこに行ったとか、それよりもいい加減俺の上から退けとか、言いたいことはとにかくそれはもう山ほどあったが、酔っ払いには何を言っても無駄であると長年の経験で、いやと言うほど知っている冬獅郎である。
こういうときは大人になって耐えるのが吉。
説教は二人が正気に戻ってから、みっっちりとしてやろうと、心に誓った冬獅郎だった。




酔っ払いには何を言っても無駄、と言う話。
乱菊姉さん大好きです。一護と冬獅郎をからかって遊んで欲しいです!!
頑張れ冬獅郎(笑)。



15.その一言を
一護は魄と魂の太陽だった。
生まれる前から一緒で、育ったのも一緒。
幼稚園も、小学校も、中学校も高校も、何もかもが一緒だった。
でも、これからは一緒にはいられないんだ。
だって、一護も魄も、もちろん魂も、皆ちがう一人の人間で、それに一護には家族以上に大切な人が出来てしまったから。
魄と魂が大切に大切に守ってきた太陽は、いつのまにか彼の太陽を見つけてしまっていた。
それは魄と魂にとっては、とても悲しいことで、そのことを教えてくれた一護に激しく当り散らしたほどだった。。
『愛しているんだ』と言われて、とても傷ついたから。だから、『俺たち以上にか?』と一護に問うたんだ。
そしたら一護はとても悲しそうな顔をして、『魄と魂を愛してるよ。でもそれは“守りたい”って言う愛してるで、冬獅郎は“失えない”って思う愛してるなんだ。』って言ったんだ。
一護の言葉は良くわかんなかったけど、一護が何を伝えたかったか、それは正確に理解した。
それからは一護に『愛してるよ』と言うのが、魄と魂の日課になった。
一護の返事はもちろん『ああ、俺も愛してるよ』だ。
一護のことを好きじゃなくなった訳じゃないし、一護を奪っていったあいつを許した訳じゃないけど、一護の為に、割り切った不利をして、今日も笑いあっている。
ただ、素直に祝福するのは癪だから、一護が告白したその後に『冬獅郎のこと、ずっと愛していたいんだ。』と言って、見たこともない幸せそうな笑顔をしてたことを、あいつには言ってやらないんだ。
だって、一護はもうあいつのものなんだから、その一言くらい貰ったって良いだろう?



極鰤設定(このサイトの鰤パラ小説を参考のこと)で魂視点(言わなきゃ分からんし。)です。
えっと、高校2.3年生での一護と冬獅郎でしょうか・・・。一護が冬獅郎との仲を魂たちに告白した所です。
魄と魂はもちろん一護大好きなんですよ。
でも一護は冬獅郎と出会ってしまって、今までのように一緒にはいられない。
一護は真面目だから、(親父より先に)魄と魂にお付き合い報告をしたんですね。・・・一心さん立つ瀬ねぇな(笑)。
・・・娘を嫁に出す心境の魄と、姉が婿を連れてきた感じの魂。
そんな心境の二人に一護からの「一言」のプレゼントです☆




続きは今猛考中。
一応最後まで書きたい所存。

無断転用はしないでください。
誤字脱字報告、感想、お待ちしております。

神流木貴皇拝。
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テーマ : BLEACH - ジャンル : アニメ・コミック

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