恋人は誰だ!?(日一中心一護総受けギャグ)

"尸魂界のアイドルこと、黒崎一護に、最近恋人が出来たらしい。"
そんな噂が、ここのところ死神たちの間で実(まこと)しやかに囁かれている。
最近、頻繁に尸魂界を訪れるのは、件(くだん)の恋人に逢うためだ…というのである。
確かに、ここ一月の間、彼は3日と空けずに尸魂界に来ていた。
しかし、恋人に逢う素振りも見せずに代行の仕事をきちんとこなしていたし、ましてや、その噂の恋人と共に歩いている姿を見たものはいない。市丸三番隊隊長をはじめとするファンクラブの死神たちには、来るたんびに追いかけられているようであるが。
果たして、彼に恋人なぞ本当にいるのだろうか?
いるとしたら、果たして、その幸せな女性はどのような人なのだろうか?
噂を聞きつけた死神たちが、一護の恋人を探し出そうと躍起になっていた。

恋人は誰だ!?

『黒崎一護殿 二日後の夕刻より、尸魂界にて花見を行うこととなった。貴公もぜひ参加されたし。 護廷十三隊総隊長山本元柳斎重國拝』
そんな手紙が一護の元に届いたのは、桜の蕾がやっと開こうかという時期だった。
「尸魂界にも花見ってあんのか?」
「…あるに決まってんだろうが。」
仮にも、護廷十三隊の総隊長からの手紙を受け取った者の第一声としては、あまりのことを言う一護に、手紙を配達した恋次は呆れながら言った。
「尸魂界にも、人間界と同じように、時間の流れや四季がある。」
「へ~。そうなのか。」
「…で、どうすんだ。」
「?何が?」
「花見だよ!花見!来んのか?来ねぇのか?」
「あぁ。花見な。もちろん行くぜ。山本のじーさんにもそう言っといてくれ。」
一護の天然っぷりに呆れながらも、二日後に迎えに来ると言って、恋次は去っていった。

二日後―――尸魂界。
樹齢何千年という桜の大木の周りで、護廷十三隊の花見が行われていた。
花見への参加は強制ではないが、黒崎一護が花見に参加するという連絡が事前に各隊に伝えられていたこともあり、今年は例年にないほどの賑わいぶりだった。
「おう、黒崎!呑んでっか?」
「檜佐木さん。俺、まだ未成年ですから、お酒は…。」
「なんだよ。んな、堅いこと言うなよ。」
「そうだぜ、黒崎。今日は宴なんだからな。」
「恋次…。お前、もう酔ってんのか?」
今日の主役といっても過言ではない一護の周りには、隊長格ばかりが数人集まっている。
並び順は、時計回りに、檜佐木修兵、松本乱菊、日番谷冬獅郎、卯ノ花烈、山本元柳斎重國、愛染惣右介、市丸ギン、吉良イヅル、阿散井恋次、黒埼一護である。
残りの隊長格たちは、少し離れたところで呑んでいる。
因みに、十三番隊長は病欠、十二番隊隊長は興味がないという理由で、副隊長共々欠席(阿近ら数名は出席)、二番・七番隊は仕事のため宴には出席していない。
隊長格ばかりが集まり過ぎたせいだろうか。
一護たちの周りだけ霊圧が異様に高く、遠巻きに呑んでいる下級隊士の中には、霊圧に当てられて倒れてしまう者が続発していた。
「黒崎?どうした。気分でも悪りぃのか?」
一護の右隣で呑んでいた恋次は、先ほどから俯いたまま黙り込んでいる一護を心配し、声を掛けた。
「黒崎?」
修兵も気が付いたらしく、横から一護の様子を診ようと顔を覗き込んだ。
すると、一護から仄かに酒の匂いがする。
「黒崎…お前、まさか…。」
修兵は慌てて一護が手にしていたコップの中身を確かめた。
「って、これ、酒じゃねぇか!」
「黒崎!おい、大丈夫かよ?」
恋次が一護の肩を揺さぶる。
すると、一護が顔を上げた。
一護は、酒が廻っているのは、ボ~としたあと、恋次の方を向いて、
へにゃりと笑った。
「っつ!!」
常にある眉間の皺もなく、無邪気に笑うその姿にやられた者、多数。
一番近くで直視してしまった恋次はもちろんのこと、修兵、山本元柳斎重國をはじめ、遠巻きに見ていた者が夢の世界に旅立った。合掌。
「何や、一護ちゃん。酔ってもたん?なら、僕んとこで、しばらく休んどき。」
そう言って一護の手を掴んだのは、いつの間にか瞬歩で一護の背後に回っていた市丸三番隊隊長。
どうやら、一護が酔いつぶれる機会を虎視眈々と狙っていたらしい。
「う~?」
一護は、相当酔いが回っているのか、うつらうつらしている。
このままでは、一護の(貞操が)ピンチだ!
「ほな、行こか。」
「待ちなさい。そこの腐れ狐。」
一護のピンチを助けたのは、ギンの副隊長、吉良イヅル。
いつになく強気な様子である。
こいつも相当酔っているようだ。
「なんや、イヅル。邪魔せんといてくれるか。」
「そうはいきませんよ。」
三番隊隊長と副隊長の間に、熱い火花が散った。
しかし、ギンが一護の手を放した隙に、一護を連れ去ろうとする者が一名。
ブリーチ界のペ・ヨン○ュンこと、五番隊隊長・愛染惣右介、その人である。
「一護君。ここは危ないから僕のところにおいで。」
「…うん?愛…染さん?」
「僕が部屋まで送ってあげよう。」
「待ちなさい。そこの変態。」
ここで現れた救いの女神は、影の支配者ではと噂される、四番隊隊長・卯ノ花烈。
「なんだい?卯ノ花隊長。」
「一護さんに触れないで頂けますかしら。」
日頃は温厚な卯ノ花の後ろには、禍々しい黒のオーラが…。
ここでも、熱いバトルのゴングが鳴った。
その様子を、しばらくぼぅと見ていた一護は、突然キョロキョロと周りを見回すと、ある一点を目指して歩き始めた。
トテトテ…と覚束ない足取りでたどり着いた先に居たのは、十番隊隊長・日番谷冬獅郎。
「とーしろー。」
「どうした?一護。」
両手を広げ、その中に一護を収めた日番谷は、至極優しい声音で、そう言った。
二人の間に流れる甘いムード。
それはまるで恋人同士のような…。
その様子に言葉を失っている者たちの脳裏に、あの噂が過ぎった。
(((まさか!?)))
「とーしろーVv大好きVv」
そう言って、一護は自ら日番谷の頬にライトキスをした。
「「「「な!!??」」」」
あまりの光景に固まる死神の方々。
「違うだろ?一護。接吻(キス)はこうやってするんだ。」
「っんう…。」
一護の顎に手を掛け、唇にフレンチキスをする日番谷。
一護は、それを嫌がる様子ひとつ見せずに受け入れている。
「…愛してる。一護。」
「ん。俺も…。」
そうして見つめ合ったあと、日番谷は一護を横抱きに抱えると、凍結してしまった面々を無視して、見事に本日の主役をお持ち帰りしたのである。
「隊長、やっるぅ~。」
事の全てを知っていた彼の副隊長は、これから面白くなるわねと、内心ほくそ笑んでいた。
もちろん、その後、花見の会場が荒れたのは言うまでもない。


おまけ
ギン「ウソやん!一護ちゃん!なんなおチビのどこがエエのん!?」
イヅル「そんな…。よりにもよって、日番谷隊長が相手だったなんて…。」
愛染「そんな馬鹿な…。一護君…。」
卯ノ花「あらあら。うふふふ…。」(黒いオーラ増加!!)

                       おわり


あとがき
桜の時期なので、こんなものが出来てしまいました。
キスシーン最初はなかったんですけど、書いているうちに、日番谷隊長が勝手に動きました。あれ?
話は、『一の葉』のその後という設定です。
誤字、脱字報告ありましたらどうぞ。
もちろん感想もお待ちしております♪
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テーマ : BLEACH - ジャンル : アニメ・コミック

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